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九世野村万蔵 『釣狐』 鳴き納め 【狂言】【ダイジェスト】

九世野村万蔵 『釣狐』 鳴き納め 【狂言】【ダイジェスト】
2024年12月22日に公演をした『第4回万蔵の会』〈観世能楽堂〉より、狂言【釣狐】(つりぎつね)の模様をダイジェストでお送り致します。お楽しみください。

狂言「釣狐」

白蔵主・狐 野村万蔵 
猟師    佐藤友彦

後見    野村萬 能村晶人 野村拳之介

一族を釣り絶やされ、今はわが身を狙われている
古狐は、猟師が尊敬している伯父の僧侶の白蔵主に化けて、狐を釣ることを思いとどまらせようと猟師の家に向かいます。那須の殺生石の玉藻の前の故事にことよせて狐の執心の恐ろしさを語って意見すると、猟師は改心し罠を捨てることに応じたので、白蔵主は喜んで小歌まじりに帰ります。しかし、その途中に猟師が捨てた罠を見つけます。一族を捕られた恨みと、うまそうな餌の誘惑に高藤する狐、そして猟師との駆け引き、結末はどうなるのか、ご注目ください。

狂言とは足の運びも違い、特殊な姿勢を長く続けながら狐の化けた僧を演じる夢前場(前半)と、狐の姿になって再び現れる後場(後半)とを演じ通すため、相当な気力と体力が必要とされる極めて重い習物です。狐の鳴き声にからめた「こんくゎい」という別名もあり(後悔と掛詞にもなっている)、「こん」は雌の、「くゎい」は雄の鳴き声という説もあります。

【ご挨拶】
「猿に始まり狐に終わる」狂言の最高秘曲「釣狐」。二十五歳で初演して以来十年毎に演じ、五五歳で四回目の狐を「第一回万蔵の会」で、と考えていた矢先、胃がんが見つかり諦めざるを得ませんでした。段々とこの新しい身体との付き合い方もわかってきましたので、還暦前の今回に、後悔(こんくゎい)の無きように、鳴き納めることにいたしました。

こんくゎい なき納めとぞ ふる狐

九世 野村万蔵

今後『万蔵の会』は毎年12月23日に開催予定です。

開始       00:00
出        00:33
名乗、水鏡、道行 00:39
犬驚       04:10
呼出、問答    04:22
語        07:37
狂い       12:34
中入       20:28
後場       21:12

#伝統芸能 #狂言

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